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酒

辛口の日本酒おすすめ。日本酒度で見る、すっきりから超辛口まで

辛口の日本酒のよさは、甘さを引きずらず、後口がすっと消えていくところにあります。どのくらい辛いかは、ラベルや蔵元の資料にある「日本酒度」を見ればだいたい見当がつきます。プラス5あたりでもう辛口、プラス10を超えるとかなり辛い部類です。この記事では、日本の外でも手に入りやすい銘柄を、公開されている日本酒度の順に、すっきりしたものから超辛口まで並べてみました。価格はアメリカの酒屋の相場です。

BEST DRY SAKE: KARAKUCHI, CRISP TO BONE DRY
ひと目でわかる
  • 日本酒度は辛口・甘口の目安。プラス5で辛口、プラス10以上はかなりの辛口
  • 新潟の淡麗辛口は、1980年代から続く看板
  • 価格はアメリカの酒屋で720mlを買うときの相場。変わりやすいので目安に
  • 燗にすると角が取れ、冷やすと辛さと酸がくっきり出る
  • いちばん辛いのは日本酒度プラス15の六歌仙 純米超辛口

辛口と日本酒度、本当のところ

辛口とは、甘さを残さずに後口がすっと切れる日本酒のことです。どのくらい辛く感じるかの目安になるのが日本酒度で、海外向けのラベルではSMV(sake meter value)と書かれていることもあります。裏ラベルか、蔵元の商品資料に載っているのがふつうです。

日本酒度は、決まった温度で日本酒の比重を水と比べた数字です。糖分が多く残っていれば水より重くなって数字はマイナスに寄り、甘口と読みます。糖分が少なければ水より軽くなってプラスに寄り、辛口と読みます。

ざっくり言うと、ゼロが真ん中、プラス5でもう辛口、プラス10以上はかなりの辛口です。ただし、酸度で印象はまるっきり変わります。酸の高い酒は数字以上に辛く、きりっと感じますし、酸の低い酒は同じ日本酒度でもやわらかく、丸く感じることさえあります。アルコール度数も効いてきます。だから同じ日本酒度でも味はかなり違うことがあり、この数字は買う前に銘柄を見比べる出発点として使うのがちょうどよく、それで決まりというものではありません。

新潟が辛口で知られるようになった理由

日本海側の雪国、新潟は、国内でも海外でも、辛口といえばまず名前の挙がる県です。軟水と、寒くて雪の深い土地で育った米で仕込む酒は、軽くて辛い「淡麗辛口」と呼ばれる味わいになり、それがそのまま県の看板になりました。

その評判がどう作られたかは、久保田 百寿を見るとわかります。朝日酒造のこの特別本醸造は、1980年代に新潟の辛口の型を決めた一本です。久保田 千寿、久保田 萬寿、雪男 純米酒、特別純米原酒 八海山と、新潟の酒は種類も価格帯も違うのに、軽く辛く、すっと切れる後口という同じ性格を持っています。

料理と温度で、辛口はどう変わるか

糖分が少なく、酸がやや高いことも多い辛口は、食卓で使いやすいお酒です。揚げ物や脂ののった魚にも甘さを重ねずに切ってくれますし、醤油や味噌のような塩気と旨みの強い味ともけんかしません。多くの和食店で辛口が定番になっているのは、そういうわけです。

温度でも印象は変わります。冷やすと辛さと酸がくっきり出るので、久保田 千寿のような吟醸は軽く冷やすか常温で、香りは控えめに楽しむ造りになっています。燗にすると角が取れて米の味が出てくるので、久保田 百寿は燗のために造られていますし、コクのある山廃の黒帯 堂々 山廃純米も燗が合います。男山 特別純米は、燗にしてもきれいなままなことで知られています。

すっきりから超辛口まで、日本酒度の順に

下の一覧は、辛口の中でもすっきり寄りから超辛口まで、公開されている日本酒度の順に並べています。価格は執筆時点でアメリカの酒屋で720mlを買うときの相場で、変わりやすいので目安にしてください。評価はOneSipのユーザー評価で、こちらも執筆時点のものです。レビューが増えれば動きます。

一本ずつ見ていく。すっきりから超辛口へ

まずは特別純米原酒 八海山。この中ではすっきり寄りで、日本酒度はゼロ、新潟の八海醸造の酒です。精米歩合55%、OneSipでは3件の評価で5点満点の4。きれいで辛く、いつ飲んでもぶれない、という声が集まっています。約15ドルとこの中でいちばん安く、新潟の辛口を試すならここからでしょう。

次は久保田 萬寿、日本酒度はプラス2です。朝日酒造の久保田シリーズの頂点で、精米歩合50%、OneSipの評価は6件で5点満点の4.3。約60ドルとこの中ではいちばん高い一本ですが、評価はひとこと、上品で辛い、に尽きます。

久保田 千寿で日本酒度はプラス5に上がります。食事のための吟醸で、軽くて辛く、香りは控えめ。軽く冷やすか常温で飲むと持ち味が出ます。久保田 萬寿と同じ新潟の酒で、評価は5点満点の3.8、価格は約25ドルです。

久保田 百寿も日本酒度はプラス5。特別本醸造で、1980年代に新潟の辛口の評判を作った一本です。冷やすより燗にするために造られています。価格は約23ドル。

花の舞 日本刀 超辛口は、日本酒度プラス5の純米大吟醸です。静岡の花の舞酒造の酒で、精米歩合は60%。アメリカではKatanaの名前で売られていて、評価は2件で5点満点の3.8、価格は約25ドルです。

Joto Daiginjoもプラス5です。精米歩合50%の大吟醸で、山形の冨士酒造が醸し、Jotoの名前で輸入されています。約40ドルで、アメリカの27店に置いてあるので、この中ではかなり見つけやすい一本です。

プラス5の最後は黒帯 堂々 山廃純米。石川県金沢の福光屋の酒で、山廃仕込みです。コクと旨みがあって燗が合う、というのが評価の声。価格は約40ドルです。

酔鯨 純米吟醸 高育54号で、プラス6に上がります。高知の酔鯨酒造が、県の酒米である吟の夢で仕込んだ純米吟醸です。精米歩合50%、価格は約27ドル。

酔鯨 特別純米酒はプラス7まで一気に上がり、酸が高く超辛口と評されています。OneSipでいちばん評価の高い特別純米で、9件で5点満点の4.4。精米歩合は60%、約20ドルとこの中でも手頃な一本です。

男山 特別純米は日本酒度が公開されていませんが、辛口で名の通った酒で、燗にしてもきれいなままです。北海道旭川の男山の酒で、精米歩合55%、価格は約25ドルです。

澤乃井 純米 大辛口はプラス10。評価でも大辛口と呼ばれています。東京青梅の小澤酒造の酒で、精米歩合65%、評価は3件で5点満点の4.2、価格は約28ドルです。

雪男 純米酒はプラス12まで上がり、ラベルにも超辛口とあります。新潟の青木酒造の酒で、精米歩合60%、価格は約25ドル。

最後は六歌仙 純米超辛口。日本酒度はプラス15とこの中でいちばん高く、超辛口の行き着く先です。山形の六歌仙の純米で、精米歩合70%、価格は約30ドルです。

飲み方から選ぶなら

辛口を初めて試すなら、日本酒度プラス5あたりを軽く冷やして飲むのが入り口です。この一覧の多くがそこに集まっていますし、極端に走らずに辛口の持ち味がわかります。もう辛口が好きだとわかっていて、その先へ行きたいなら、プラス10からプラス15の銘柄へどうぞ。

  • 辛口が初めて:プラス5あたりを冷やして。久保田 千寿や特別純米原酒 八海山
  • こってりした料理や揚げ物に:酸の高い酔鯨 特別純米酒
  • 燗にするつもりなら:燗のために造られた久保田 百寿、黒帯 堂々 山廃純米、男山 特別純米
  • この中でいちばん辛い一杯を:日本酒度プラス15の六歌仙 純米超辛口
💡Tip

日本酒度は、すべてのラベルに書かれているわけではありません。ないときは、辛口、大辛口、超辛口といった言葉を探してください。数字がなくても、向きは同じです。

よくある質問

甘さを残さず、後口がすっと切れる日本酒のことです。多くは日本酒度と一緒に書かれていて、その数字を見ればどのくらい辛いかの見当がつきます。
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