日本の対外交易の玄関口として歴史的な役割を持つ長崎は、温暖な海洋性気候に根ざした日本酒文化を静かに守っています。多文化融合の町の個性が地酒にも反映され、長崎独自の食文化に寄り添う日本酒が醸されています。
純米酒は、米・水・麹・酵母だけで造られる、最も純粋な日本酒のスタイルです。精米歩合の下限規定がないため、蔵元は米の個性を最大限に引き出す自由を持っています。その結果生まれるのは、吟醸香よりも米の旨みと深みが際立つ、個性豊かな一杯です。 純米大吟醸が華やかな香りで魅了するのに対し、純米酒は発酵した米麹の旨み・土っぽさ・ふくよかさで勝負します。あらゆる料理と相性がよい食中酒の王者であり、燗酒にした時の美味しさは格別。ぬる燗(45℃前後)から熱燗(55℃前後)まで、温めることで香りと旨みがさらに花開く、日本の飲酒文化を象徴するスタイルです。